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生前整理はいつから?やることリストを確認してみよう!
生前整理はいつから?やることリストを確認してみよう!
家族や身近な人が亡くなったあと、故人の持ちものを整理した人から「たいへん苦労した」という話を聞いたことがないでしょうか。どんな家でも、たくさんの物に囲まれて生活しています。いつか来るであろう、大量の物を片づける日を想像し、ゾッとする……という人も少なくないでしょう。  玉石混交のなかから故人や家族にとって大切な物をさがし、選りわけることは、たいへん手間のかかる作業です。一方で、整理をおこなうことによって故人の人柄や生前の生活が思いだされ、懐かしさがこみ上げてくる時間にもなります。  しかし、死後10ヶ月以内の相続税納税義務もあり、遺族にとっては思うように時間をかけられないのが現状です。 生前整理とは?いつからするもの? 生きている間に持ちものを整理し、遺された人が遺品整理に困らないようにしておくことを「生前整理」といいます。きちんと片づけておくだけでなく、本当に必要なものだけを残すことによって、「残りの人生で本当に大切なものは何か」ということを見つめなおすきっかけになります。  当然、時間も体力も必要なので、できれば40代~50代の時期におこなうのがベストです。時間をかけてもよいのであれば、60代以降でも可能です。  最近は「たくさんの物をもたないことを選択する」人が増えています(断捨離/ミニマリスト)。その目的は、毎日の生活を行うなかで、いつのまにか抱えている「無駄な時間や行動、情報、人間関係などをへらす」ことだそうです。身の回りをシンプルにして、今の生活の充実度を上げる、という考え方は生前整理と共通していますね。  また、遺された家族にどのような時間を過ごしてもらいたいかを考えることにもなります。 生前整理のメリット 生前整理をおこなうことで得られるメリットは、複数あります。 > 遺された家族・親族が、遺品整理に困らない 遺族が遺品整理をおこなうとなった場合、しまい込まれた物をすべて出す行為で、まず体力をつかいます。さらに、限られた時間のなかで、必要なものかどうかの選択を迫られるため、当然ながら精神力も消耗します。故人が大事にしていたものなら、遺族はなおさら判断に困り、片づけが進みません。  生前に自分の持ちものを整理しておくことで、遺された家族は、落ちついて遺品整理をすることができます。ゆっくりと遺品の整理をしながら、生前の故人を思い返すことにより、悲しみであふれた心を癒す時間にもなるのです。 > 遺産や財産の相続でトラブルを起こさないように、相続人をはっきりさせておく  資産には具体的に、預貯金通帳・貴金属・有価証券、登記簿謄本、各種契約書などがあります。これらの資産を自分の死後、誰に相続/引き継ぎさせるのか、あるいは処分するのかといったことを、あらかじめハッキリさせておくことで、相続人同士のトラブルを未然に防ぐことができます。    ・部屋がスッキリすることで、精神的にも物理的にもよい  整理された部屋で過ごすと気持ちがいいのはもちろんのこと、導線が広くなるため、物にぶつかって転倒し、怪我をしてしまう、などのリスクを減らすことができます。 生前整理のやることリスト 財産目録の作成  財産目録は、財産の内容がわかるよう一覧にしたものです。プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も記載することになっています。目録の作成は義務ではありません。  目録には、財産の名称だけでなく、特定できるような情報を書きます。たとえば、種類、数量、所在、価額など、こまかく記載することで、内容を把握できます。複数の財産があるケースでは、こまかく情報を載せないと、特定できないおそれがあるためです。  不動産ならば地番や家屋番号、預貯金なら金融機関名、支店名、口座番号など具体的に書き、特定しやすくしておきましょう。  生前に財産目録をつくった場合、定期的な見直しが必要です。定期預金の解約や不動産の名義変更や売却などで財産に異動が生じることがあるためです。 不動産の整理  不動産とは、土地や建物などの動かすことのできない財産です。  最近、某タレントさんの「実家じまい」の一部始終を書いた著書が大反響をよんでいることからもわかるように、遺された不動産をどうすればよいか、という問題への関心が高まっています。  もし、誰も相続したがらず、放置される可能性のある不動産ならば、資産整理を考えた方がよいかもしれません。ローンの返済に困って、資産整理をするというケースもあります。その場合は、任意売却や、競売という方法になります。専門業者に依頼しましょう。 不用品の整理  不要なものは、捨てる、人にゆずる、専門業者に売るなど、物に応じて選択しましょう。高価な物を人にゆずる際には、後にトラブルにならないよう家族や親族に相談した方がよい場合もあります。  片づける前に「手元に残しておきたい物は、段ボール〇個まで」などと決めておくと、残すものを選びやすくなります。  着物を売ろうとした場合、昔の感覚で「これは高価なものだ」と思っていても、現在ではほとんど値段がつかないようです。大切な着物があれば、ほしい人にゆずって着てもらうのがよいでしょう。  あまりにもたくさんの物がありすぎて、時間にも体力にも余裕がない場合は、思いきって専門業者に依頼するのも一つの手です。多少の費用はかかりますが、不用品の買取にくわしい専門業者を選ぶとよいでしょう。 アルバムの整理  写真は数が多いですが、結婚式や子どもの誕生など、ライフイベントで重要なものを選んで残すのがよいですね。自分の子どもがみて、集合写真に写っているのが誰かわからないような写真は捨てる、などと基準を決めましょう。  ただ、どうしても捨てられないものは、生前の整理なので取っておいてもかまいません。捨ててしまって後悔するよりも、精神衛生上はよいのです。スキャンしてデジタル化できるアプリなどのサービスも活用するとよいですね。  中には、資料的価値の高い写真があるかもしれません。戦後まもない頃までの写真や、地域のお祭りといった文化に関係のある写真は、専門の博物館や資料館に問い合わせてみるのもよいかもしれません。ただし、資料としての価値がなければ引き取ってもらえませんので、結果に一喜一憂しないようにしましょう。 PCやスマホの中の整理  PCやスマホのデータも整理しておきましょう。データにはテキストや写真、動画など、さまざまなものがあります。もし、仕事でPCをよく使うのであれば、重要なデータはバックアップを取っておく必要があります。  遺された人がPC内の情報を閲覧できるように、パスワードを紙媒体に記載しておくことをオススメします。その上から個人情報を保護するシールを貼っておくと、亡くなるまでの間のプライバシーが守られます。 ネットサービスやSNSなどアカウントの整理  サブスクリプション契約などのネットサービス、SNSといった各種サービスのアカウントとパスワードは、PCのパスワードなどと同じように記録しておきましょう。故人となった後、遺族に解約してもらえることを想定して準備しておきます。 人間関係の整理  自分が亡くなった時に連絡してほしい人のリストを作成し、連絡先まで記載しておくとよいです。必要になったときに手に取れるよう、置いておく場所を身近な人に伝えておきましょう。  また、コロナ禍となって以降、他人と会う機会が極端に減ったことにより、つきあわなくても困らない人物やグループが浮き彫りになった、という人もいるかもしれません。もし、人づきあいやそれに付随する煩雑さを感じていたとしたら「顔を出さないようにしよう」「無理のない範囲でつきあおう」などと決めることも整理の一歩です。人づきあいに費やしていた時間を、自分や家族のためにあてることができます。 生前整理の前後に活用できる、頭のなかを整理する方法 物理的に生前整理をおこなう前に「いつかやろう…」とか、「なんだか腰が重くて先延ばしにしてしまう」といった理由で、行動に移すのがむずかしい人もいると思います。あるいは、両親に動いてほしいが、こちらから声をかけにくかったり、なかなか動いてくれない、というケースも多いです。そういうときに活用したいのが、エンディングノートです。 エンディングノートを書く  生前整理を終えてから書いてもよいのですが、「具体的に何を片づければよいかわからない」という人は、一度、大事なものを書きだしてみることをオススメします。もし、1人でするのがおっくうで進まない場合は、家族の誰かと一緒に話を聞いてもらいながら進めるとよいです。  考えを口にしながら整理すると、家族にも自分の意向が伝わりやすくなります。必要と思うものや事柄を目に見える形にすることで、具体的に行動する力がわいてくるでしょう。  本屋やインターネットでは、さまざまな種類のエンディングノートが販売されています。中身を確認して、自分の書きたい内容にそった項目のあるノートを選ぶとよいでしょう。思い立ったときに気軽に書けるよう、手書きをオススメします。 遺言書を書く  エンディングノートとは違い、法的効力をもち、遺産をどのようにわけるか明記したものが遺言書 です。遺言書を作成していない場合は、遺産の分けかたを相続人全員で話しあって決める必要があります。  なお、遺言書は遺産の分け方を示した法的な書類ですが、遺書は死ぬ間際に自分の気持ちをつたえる手紙のことです。  遺言書の作成には、一定の手続きや記載事項が必要です。これを要式といい、要式が満たされているかどうかの確認は、公証役場でしてもらえます。要式が満たされていない場合は、遺言書が無効になります。たとえば、自筆しなければならない所をパソコンで作成してしまった、などというケースです。こういった悲劇を防ぐためにも、遺言書の作成方法は事前に確認しておきましょう。  作成する方法や、手続きする場所におうじて、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。簡単に作成したい、もし紛失しても証明できるようにしておきたい、などの希望にそって作成方法を選びましょう。  項目は、配偶者の住まいの確保、動産・不動産の分配方法、寄付の金額や割合など、資産や相続人の状況におうじて考えます。複雑になって1人で考えることが難しくなったときのために、専門家(公証人、税理士、行政書士、司法書士など)への相談を視野に入れてみましょう。 まとめ 生前整理の内容を具体的にみてきましたが、さまざまなことについて判断する必要がありますね。これらを主体的に、自分の判断で選び取っていくのが生前整理です。 生前整理をおこなった場合と、おこなわずに亡くなった場合の遺族の心情をくらべて、どのように感じられたでしょうか。遺品や死後の段どりが適度に整理されている方が、遺族は死の悲しみを抱えながらも、葬儀以降の日々をおだやかに過ごすことができそうですね。 もし、自分ですべて判断できないという人は、家族や話を聞いてくれる人にサポートしてもらいましょう。子どもから親に生前整理を提案するのはむずかしい面もあります。生前整理を考えている人は、まずはじめに家族に意向を伝えるとよいでしょう。
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2022年11月08日
終活やることリストをご紹介!悔いなく生き切るためにできることは?
終活やることリストをご紹介!悔いなく生き切るためにできることは?
近年、終活が話題になっていますが、実際なにから始めたらいいのかわからない方も多いでしょう。 今回は、そんな終活のやることリストをご紹介します。 終活やること1:エンディングノートを手に入れる 選び方 エンディングノートは、文房具屋さんや本屋さん、ネット通販などで色々な種類が販売されています。色々な種類がある中で、自分に合ったエンディングノートを選ぶポイントは以下の通りです。 1、分かりやすさ エンディングノートを買う際に、意識しておきたいポイントは、書く内容が分かりやすい物を選ぶことです。 多くの情報が書き込めるものがよいエンディングノートとはかぎりません。自分の書きたい情報が書けて、書く内容が分かりやすいものを選ぶと良いでしょう。 2、書きやすさ エンディングノートは、種類によって使われている紙の材質、書ける量が大きく変わります。 表紙が綺麗なエンディングノートでも、使われている紙の素材が書きにくかったり、書けるところが少ないと、まとめる気力も起きなくなるでしょう。よって、書きやすさも意識しておきたいポイントのひとつです。 3、持ち運びやすさ エンディングノートを持ち運ぶ場合、大きさも選ぶときのポイントです。 大きい場合は、持ち運ぶのが困難な場合もありますが、サイズが大きい方が文字が書きこみやすいというメリットもあります。 もし、持ち運んで外出先でも書きたい時にすぐ書けるようにしたい場合は、持ち運びで苦労をしない、軽くてちょうどよいサイズのエンディングノートを選ぶのも良いでしょう。 サイズをしっかり確認したい場合は、ネット通販ではなく、文房具屋さんや本屋さんなどで、現品を見て選ぶと良いでしょう。 書き方 エンディングノートは種類によって書く内容が変わります。今回は、定番として書いておいた方が良いものをここでは紹介させていただきます。 1、自分の基本情報について 本籍地や年金証書などの基本情報を書くことで、いざという時、家族が助かります。 加えて誕生から現在までの経歴や、好きな食べ物や趣味など内面的な部分を書くことで自分自身を振り返り、今後何をすべきかが見えてくるでしょう。 エンディングノートの記載例 ・生年月日 ・本籍地 ・血液型 ・家族 ・家系図 ・学歴、職歴、資格 ・マイナンバー ・運転免許証番号、健康保険証番号 ・経歴 ・人生のターニングポイント ・性格、信念 ・人脈、仲間 ・趣味・特技 ・好きな食べ物 など 2、財産・資産について 年金証書や保険証書、介護保険証や健康保険証、通帳・印鑑、貴重品などの保管場所は家族であっても知らないケースが多いでしょう。保管場所などを書いておけば家族が対応しやすくなるので、書いておきましょう。 エンディングノートの記載例 ・預貯金 ・金庫などに保管している現金 ・不動産 ・有価証券 ・貴金属 ・骨董品など価値のあるコレクション 3、身の回りのこと SNSなどのデジタル情報は、家族がIDやパスワードを知らないと永久にネット上へ残ってしまいます。アドレスやパスワード、退会手続きなどの操作方法をノートに記しておきましょう。 4、家族・親族について 家族や親族との思い出や感謝の気持ちなどを残しておきましょう。 5、親しい友人・知人について 友人や知人、お世話になった方々への感謝の言葉、日頃言えなかった「ありがとう」の気持ちを残しておくと良いでしょう。 6、ペットについて 特にひとり暮らしの場合は、残されたペットを引き取り、きちんと世話をしてくれる人を決めておかなければなりません。 ペットは家族ですから、性格や好き嫌い、病歴なども記入しておくと、引き取り先でも素敵な生活が送れるでしょう。 7、医療・介護について 終末期になったら、家族は延命措置などの決断を迫られます。 精神的負担を減らすためにも、自己判断ができなくなった時の対応方法を決めておくことは大切です。 また認知症などで意思疎通ができなくなった場合も考えて、介護のことや費用捻出方法、アレルギーや持病、常備薬についても記入しておきましょう。 8、葬儀・お墓について 自分がどのような葬儀をしたいか、お墓のこと、宗教についても書いておくと、遺族がスムーズに準備を進められます。 エンディングノートの記載例 ・信仰する宗教 ・葬儀の方法(密葬・家族葬など) ・納骨の方法・場所 ・お墓について ・遺影に使う写真 9、相続・遺言書について 遺された家族同士でトラブルにならないよう、遺言を残しているなら保管場所を記しておきましょう。 エンディングノートは法的強制力がないので、相続などに関しては遺言書を作りましょう。 また現金、預貯金、不動産、有価証券などの相続財産を整理しておくのも有用です。 借金も相続財産となるため、正直に書いておきましょう。 10、連絡先 自分の親族や親しい友人の連絡先を記入しましょう。 亡くなったことを連絡してほしい人がいる場合には、その旨記載しておくと良いでしょう。 11、自分の人生 経歴や家系図などを書くことで、これまでの人生を振り返りましょう。 そうすれば、これからの人生を充実したものにするためのヒントを過去の自分からもらえるかもしれません。 終活やること2:生前整理を行う 分類の仕方 1、必要なものと不要なものを分ける 生前整理では、必要なものと不要なものに分け、その際に自分が何を持っているのかを把握することが大切です。 洋服や書類から始めるのが簡単ではありますが、使ってないけどまだ捨てたくないものも中には沢山あるでしょう。 そういった場合には、現状で無理に捨てようとせず、「使ってないけどまだ捨てたくないもの」として分けておくと良いでしょう。 「使ってないけどまだ捨てたくないもの」に関しては、1年以上そのままだったら捨てるなど、ルールを決めておくことが大切です。 2、貴重品は一箇所にまとめておく 保険証書や契約書などの重要書類に関しては、遺族が探すときに分かりやすいので、できるだけ一箇所に固めて保管するのがおすすめです。 その際、意外と忘れがちなのが、公共料金に関する書類や家賃等の振込先の管理、クレジットカード会社等からの通知などで、こういったものも重要書類の近くにまとめておくと、何かあった時に素早く手続きできるので安心でしょう。 3、財産は財産目録にしてまとめておく あなたの財産のうち、誰かにあげたいと思うものが既に存在している場合には、その財産を含め、現金・預貯金・不動産・証券などある程度の財産をきちんと目録にまとめておくのがおすすめです。 相続の際には相続人などが財産目録を作ってあなたの相続財産を管理しますが、財産の調査自体が手間のかかる作業です。あらかじめ目録を作っておけば作業の手間を減らすとともに、不要な財産を把握し処分したり、一定の財産について誰に相続させるかを考えるきっかけになります。 4、デジタル整理 生前整理の中で忘れがちなのが、ネット証券やFX、SNSのアカウント、クレジットカード情報といったインターネット上の情報の整理です。 デジタル整理するべき情報は以下の通りです。 ・PC、スマホなどのパスワード ・ネット証券やFXなどのアカウント ・有料サービスのアカウント ・インターネットバンキング口座 ・仮想通貨やスマホ決済サービスの情報 ・ブログやホームページのログイン情報 ・SNSアカウントのログイン情報や処理の希望 SNSアカウントについては自分が使っていないものは削除して、自らの死後に遺族が対応に困らないように、アカウント、パスワードや処理の方法をエンディングノートにまとめておくと良いでしょう。 処分や買い取りの仕方 生前整理で出た不用品などは、業者に頼んで回収してもらうことができます。 不用品を運んで欲しいというだけなら不用品回収業者に依頼することも可能ですが、生前整理をしてくれて、不用品の回収もしてくれる生前整理業者(生前整理も兼ねている遺品整理業者)への依頼もおすすめです。 遺品整理業者と不用品回収業者の違い | | 遺品整理業者 | 不用品回収業者 | | :--------------------: | :------------------------------------------------------: | :------------------------------------------------------------------: | | 作業目的 | 遺品の整理 | 不用品の回収 | | 特徴 | 「作業対象=遺品」と認識されているので、物の扱いが丁寧。 | 「作業対象=処分品」と認識されているので、物の扱いが雑になることも。 | | 不用品の回収と処分 | ○ | ○ | | 必要品と不用品の分別 | ○ | × | | 貴重品の捜索 | ○ | × | | 遺品の買取 | ○ | × | | 遺品の供養・お焚き上げ | ○ | × | | 無料の簡易清掃 | ○ | × | | ハウスクリーニング | ○ | × | | 消臭作業 | ○ | × | | 家屋の解体 | ○ | × | | 車・バイクの買取処分 | ○ | × | | リフォーム | ○ | × | | 不動産仲介・買取 | ○ | × | | 相続の相談 | ○ | × | 終活やること3:遺言書を作成する 遺言書の種類、制作方法 遺言書には、「普通方式の遺言」と「特別方式の遺言」の2種類があります。一般的に行なわれているのは、普通方式の遺言です。 > 普通方式遺言 通常の日常生活の中で遺言をしようとする場合には、「普通方式遺言」の方式で作成することが必要です。そして、「普通方式遺言」には、「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3種類があります。 1、自筆証書遺言 遺言者が遺言の全文・日付・氏名を自書し、押印して作成する遺言です(財産目録についてはパソコンでも作成可能)。筆記具と紙さえあればいつでも作成可能ですから、他の方式と比べると費用も掛からず手続きも一番簡単です。また、自分1人で作成できますので、遺言内容を他人に秘密にしておけるというメリットもあります。 反面、内容を専門家にチェックしてもらうわけではありませんので、法的要件不備のために無効となる危険性が付きまとってしまいます。更に、紛失・偽造・隠匿の心配や、遺言の存在をどうやって遺族に知らせるかといった問題もあります。 2、公正証書遺言 公証人に作成してもらい、かつ、原本を公証役場で保管してもらう方式の遺言です。作成・保管共に専門家である公証人がやってくれるので、法的に最も安全・確実で、後日の紛争防止のためにも一番望ましいと考えられます。ただし、その分の費用がかかること、証人の立会いが必要なことから遺言内容を自分だけの秘密にすることができないこと、訂正のたび手続きが必要なことなどのデメリットもあります。 3、秘密証書遺言 遺言者が適当な用紙に記載し(ワープロ・代筆も可)、自署・押印した上で封印し、公証人役場に持ち込み公証人および証人立会いの下で保管を依頼します。遺言内容を誰にも知られずに済む、偽造・隠匿の防止になる、遺言書の存在を遺族に明らかにできる等のメリットはありますが、逆に、遺言内容について専門家のチェックを受けるわけではないので不備があれば無効となる危険性もあります。また、費用も発生します。 > 特別方式遺言 命の危機が迫っているなど「普通方式遺言」をすることができないような特殊な状況下にある時には、「特別方式遺言」の方式で作成することができます。 終活やること4:葬儀の準備 葬儀に関する希望があれば、生きているうちに葬儀の準備や予約をしたり、エンディングノートに希望を書いておいたりしましょう。 葬儀は生前予約といって、生きているうちから予約が可能です。今のうちに式場の見学や、見積もりを出してもらうと良いでしょう。 生前予約をすることで、納得の行く葬式ができますし、遺族に対する精神的・経済的負担を軽減させてあげられます。 さらに、遺影の用意もしておくと遺族への負担がさらに減ります。 終活やること5:お墓の準備 お墓の種類について お墓には主に3つ種類があります。 ・和式墓石 昔ながらの縦長の立方体タイプの墓石です。 洋式墓石に比べ背丈が高くなるため石材の量が多くなるため費用が高くなるという点も押さえておきましょう。 ・洋式墓石 横長で背丈が低いタイプが洋式の墓石です。 和式墓石に比べて圧迫感が低くあまりお墓というイメージもしないでしょう。 ・デザイン墓石 従来のお墓のタイプに縛られず、故人の好きだったものなどを墓石に反映させたいならデザイン墓石です。 自由なデザインで設計できるので人気が出てきている墓石の一つです。 情報の集め方 1、お墓は代々承継するのか お墓は親から子供へ承継することが当たり前でした。ですが、近年では少子化などの影響により、承継不要のお墓も増えています。 お墓を承継していきたいのかを考えて、条件にあったお墓を選ぶと良いでしょう。 2、希望するエリアや予算を決める 自宅から遠い場所にお墓を建てると、年を重ねた際にお墓参りをするのが困難になります。 自家用車を利用している方でも、将来免許を返納した後は別の方法でアクセスする必要があるので、自宅から近く電車やバスでも訪れやすい場所を選ぶことが大切です。 また、思い出の地や、こだわりのある場所でも良いでしょう。 さらに、お墓にかける予算を決めておくことで、希望にあったお墓をスムーズに見つけることができます。 3、条件や予算にあった霊園の情報を集める まずは、条件や予算にあった霊園の情報を集めましょう。 霊園の情報を集める方法は、主に以下の3つがあります。 ・お墓専門のポータルサイトを利用する 「宗教不問」や「ペットと一緒」などの条件を指定して検索することができます。 全国の霊園を紹介しているので、さまざまな地域のお墓を探すことも可能です。 資料請求や見学の予約も無料で対応しています。 ・希望エリアの石材店に聞く 石材店のスタッフはお墓のプロなので、条件に合うお墓を探してくれるでしょう。 ただし、霊園によっては石材店が指定されていることがあるため、希望するお墓を紹介してもらえないこともあります。 お墓を建てたい霊園が決まっている場合は、指定の石材店がどこか、調べてみましょう。 ・インターネットで検索する 「地域名 お墓の種類」などで検索すると、ご希望に近い墓地の情報が見つかります。 4、見学する 候補が決まったら、現地を見学しましょう。実際に霊園の雰囲気や設備を見ることが可能です。 見学する際は現地のスタッフが案内をするので、不明な点を確認することもできます。 見学時のチェックポイントは以下の通りです。 ・墓地の地盤や立地に問題はないか 家などの建築物を建てる際には、建築基準法に基づいて地盤調査を実施することが義務付けられています。 お墓は一般的な建築物と異なり、建立時に地盤調査をすることが義務付けられていません。 地震などの災害に備えて、見学をする際には地盤や立地などを確認しておくと安心です。 ・墓地の設備は充実しているか お墓参りをする際のことを考えて、墓地の設備や管理状況を確認するのも大切です。 ・墓地の管理はしっかりしているか 管理事務所などの設備が充実しているか、手入れは行き届いているかなどチェックしましょう。 5、区画を選ぶ 区画によって、広さや値段などに違いがありますので、以下のポイントをチェックし、環境の良い場所にお墓を建てましょう。 ・日当たりの良さ 日当たりや水はけが悪いと、納骨室内に湿気がこもりやすくなってしまいます。それが要因となって遺骨にカビが生える可能性があるので、日当たりの良い場所を選びましょう。 ・区画の面積は自分が建てたいお墓にあっているか ・お墓参りのしやすさ 管理棟、水道、駐車場が近い区画がおすすめです。 6、見積もりをもらう 区画を決めたら見積もりをもらいましょう。希望の値段とあう場合は契約をしましょう。 7、契約 霊園に購入申込みをして石材店と契約をします。 墓石のお墓を購入した場合は、石材店に工事を進めてもらいましょう。 工事終了後、石材店からお墓を引き渡してもらったら納骨ができます。 終活やること6:人間関係を整理する 残りの自分の人生にとって、マイナスになりそうな関係は思い切って、切り離してしまいましょう。人間関係を整理することで、関係の深い相手とより良い人生を過ごせるでしょう。 また、終活年賀状を出すことも良い方法です。出す際は、通常の年賀状に一言「高齢のため、年賀状を卒業します。」など付け加えると良いでしょう。 まとめ 今回は、終活のやることリストをご紹介しました。 この記事を参考に終活を始めてみてはいかがでしょうか。
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2022年10月30日
エンディングノートとは?役割や種類、項目、売っているところを解説
エンディングノートとは?役割や種類、項目、売っているところを解説
「エンディングノート」と聞いたら、死をイメージする方が多いのではないでしょうか。 しかし、エンディングノートとは死に向かうためのものではありません。自分の人生を振り返り、自分を見つめ直し、今後に生かすために頭を整理し、足りていないことを補う、とても便利なツールです。 今回は、そのエンディングノートについて、分かりやすくご紹介させていただきます。 エンディングノートとは エンディングノートとは、自分の人生の終末について記したノートです。 もしもの時に備えて、家族や友人に伝えておきたいことや自分の希望などを書き留めておけます。遺書と違い、法的に強制力がないので、何度でも書き直しが可能なことが特徴です。 文房具屋さんなどで売っている専用のノートを利用することもできますが、普通のノートや手紙形式でも可能です。 エンディングノートに何を書くかは特に決まりはありません。ただ、エンディングノートの目的の一つは、遺されたご家族に自分の情報を伝え、各種手続きをスムーズに行えるようにしてご家族の負担を減らすことです。よってそのための情報を記入する必要があるでしょう。 エンディングノートの役割 > 終活を先導してくれる エンディングノートには、「医療」「介護」「葬儀」「お墓」「相続」といった終活のあらゆるカテゴリーが網羅されています。終活をはじめたいが、なにをしたら良いかわからない、という際に、エンディングノートから始めることで、これから決めるべきこと・行動すべきことが見えてくるでしょう。 > 家族の負担を減らせる 例えば体の自由が効かなくなったり、自分で意思を伝えることが難しくなったりした場合、エンディングノートに介護に関する希望が示されていれば、家族は意向に沿って迅速に動けるでしょう。 また、本人の意思確認ができない場合、家族が代理人として重い決断を迫られるケースもあります。その場合、エンディングノートに希望する延命措置の有無、治療方針などが記載されていれば、家族の精神的な負担を和らげることもできるでしょう。 > 現在の生活を見直すきっかけにもなる 資産や収入、負債、加入保険などはっきりとさせていくため、現在の生活状況を見直す良いきっかけになるでしょう。 通帳の場所、財産を記載しておくことで、遺族はあれこれと探す必要がなく、手続きや財産分与の面で楽になるでしょう。 また、ご自身が忘れてしまった時のために、活用されている方もいらっしゃいます。 > 家族に想い・メッセージを伝えられる エンディングノートは遺言書と違い、法的強制力がないので、よりカジュアルな形式での記録になります。 家族に感謝の気持ちを書きとどめておくなど、遺された人の心の癒しになると思います。 エンディングノートの種類 > 人生を振り返る 自身の人生を振り返りながら書きたい方は、履歴が書けるタイプのエンディングノートが良いでしょう。 これまでの人生を子どもたちに伝えられたり、自分で振り返ることが可能です。 > 葬儀や相続 自分が亡くなったあと、葬儀やお墓について、要望がある人や相続のことで伝えたいことがある人は、葬儀やお墓、相続や資産などの項目が充実しているタイプのエンディングノートが良いでしょう。 自分らしい最期を迎えたい人は、介護や延命治療などについても記しておくと、スムーズに家族が動けます。 自分のためだけでなく、家族など周囲の人のためにもなりますので意思の疎通が難しくなる前に書いておきましょう。 エンディングノートの項目 1、自分の基本情報について 本籍地や年金証書などの基本情報を書くことで、いざという時、家族が助かります。 加えて誕生から現在までの経歴や、好きな食べ物や趣味など内面的な部分を書くことで自分自身を振り返り、今後何をすべきかが見えてくるでしょう。 エンディングノートの記載例 ・生年月日 ・本籍地 ・血液型 ・家族 ・家系図 ・学歴、職歴、資格 ・マイナンバー ・運転免許証番号、健康保険証番号 ・経歴 ・人生のターニングポイント ・性格、信念 ・人脈、仲間 ・趣味・特技 ・好きな食べ物 など 2、財産・資産について 年金証書や保険証書、介護保険証や健康保険証、通帳・印鑑、貴重品などの保管場所は家族であっても知らないケースが多いでしょう。保管場所などを書いておけば家族が対応しやすくなるので、書いておきましょう。 エンディングノートの記載例 ・預貯金 ・金庫などに保管している現金 ・不動産 ・有価証券 ・貴金属 ・骨董品など価値のあるコレクション 3、身の回りのこと SNSなどのデジタル情報は、家族がIDやパスワードを知らないと永久にネット上へ残ってしまいます。アドレスやパスワード、退会手続きなどの操作方法をノートに記しておきましょう。 4、家族・親族について 家族や親族との思い出や感謝の気持ちなどを残しておきましょう。 5、親しい友人・知人について 友人や知人、お世話になった方々への感謝の言葉、日頃言えなかった「ありがとう」の気持ちを残しておくと良いでしょう。 6、ペットについて 特にひとり暮らしの場合は、残されたペットを引き取り、きちんと世話をしてくれる人を決めておかなければなりません。 ペットは家族ですから、性格や好き嫌い、病歴なども記入しておくと、引き取り先でも素敵な生活が送れるでしょう。 7、医療・介護について 終末期になったら、家族は延命措置などの決断を迫られます。 精神的負担を減らすためにも、自己判断ができなくなった時の対応方法を決めておくことは大切です。 また認知症などで意思疎通ができなくなった場合も考えて、介護のことや費用捻出方法、アレルギーや持病、常備薬についても記入しておきましょう。 8、葬儀・お墓について 自分がどのような葬儀をしたいか、お墓のこと、宗教についても書いておくと、遺族がスムーズに準備を進められます。 エンディングノートの記載例 ・信仰する宗教 ・葬儀の方法(密葬・家族葬など) ・納骨の方法・場所 ・お墓について ・遺影に使う写真 9、相続・遺言書について 遺された家族同士でトラブルにならないよう、遺言を残しているなら保管場所を記しておきましょう。 エンディングノートは法的強制力がないので、相続などに関しては遺言書を作りましょう。 また現金、預貯金、不動産、有価証券などの相続財産を整理しておくのも有用です。 借金も相続財産となるため、正直に書いておきましょう。 10、連絡先 自分の親族や親しい友人の連絡先を記入しましょう。 亡くなったことを連絡してほしい人がいる場合には、その旨記載しておくと良いでしょう。 11、自分の人生 経歴や家系図などを書くことで、これまでの人生を振り返りましょう。 そうすれば、これからの人生を充実したものにするためのヒントを過去の自分からもらえるかもしれません。 エンディングノートが手に入る場所 エンディングノートは以下のところで手に入ります。 ・本屋さん 実物を見て選ぶことが可能です。よく本屋さんに行かれる方、外出が苦にならない方におすすめです。 ・文房具屋さん 実際に物を見て選びたい方におすすめです。本屋さんよりも種類は少ないですが、書きやすい物がセレクトされています。大きな文房具屋さんが近くにあるという方は、寄ってみてはいかがでしょうか。 ・ネット通販 色々な種類から選ぶことができます。最近の通販は届くのが早いので、買いに行く時間がない方にもおすすめです。目次をよく見て、自分の書きたい項目が網羅されている物を選びましょう。 ・一般社団法人 各協会によって、メインにしているテーマが違います。例えば弁護士が立ち上げた法人なら、財産や相続関係の項目が豊富です。手元供養や散骨といった供養に関連する法人なら、葬儀やお墓の項目が充実しています。 ご自身が特に書き残したい内容に特化したエンディングノートが手に入るので、内容に特にこだわりがある方におすすめです。 ・スマホアプリ 今すぐ始められ、スマホの操作に不自由がなく、手書きが面倒な方におすすめです。 まとめ 今回は、そのエンディングノートについてご紹介させていただきました。 エンディングノートは、自分の人生の終末を記すものですが、決してネガティブなだけのものではありません。よりよい人生を過ごし、よりよい死を迎えるためのノートです。 エンディングノートにはたくさんの項目があるので、何からどう始めればいいのか分からず、後回しにしている人も多いのではないでしょうか。 しかし、生きている限りは、いつ何が起こっても不思議ではありません。 この記事をきっかけに、エンディングノートを書いてみてはいかがでしょうか。
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2022年10月19日
自宅葬のここ クリエイティブ制作の過程を公開!
自宅葬のここ クリエイティブ制作の過程を公開!
こんにちは、株式会社むじょうでデザインを担当しています、中澤希公(きく)です。『棺桶写真館』『死んだ母の日展』『死んだ父の日展』といったむじょうを代表する企画の立ち上げに参画してきました。この度、8月20日にリリースした自宅葬専門葬儀ブランド「自宅葬のここ」のクリエイティブを作成しました。ブランドは共感を生み、特別な存在となり、ファンを集めてはじめて「ブランド」を名乗ることができます。自宅葬のここがブランドへと成長していく第一歩として、その生い立ちについてまとめました。ぜひご覧ください! ブランド名「ここ」に込めたこだわり まず、「ここ」という名前がどのようにできたのかからお伝えしていきます。 そもそも、皆さん自宅葬をご存知ですか?自宅葬とは、アパート、マンション、一軒家など、普段生活している自宅で執り行う葬儀の形です。1960年頃までは自宅葬が主流でしたが、医療の発展、核家族化、地縁の希薄化、高度経済成長などの影響を受け、自宅葬の数は減り、式場中心の葬儀へと時代が変化していきました。現在は、自宅葬は全葬儀の5%と言われています(出展:鎌倉新書 第3回「お葬式に関する全国調査」)しかし、2015年の介護保険法の改正など、自宅で看取りが増加する仕組みの整備や葬儀の小規模化によって、今後自宅で小規模のお葬式をあげる需要が増えてくると見込まれています。 葬儀業は、ぼったくられそう・わからないから怖いなどネガティブなイメージを持たれがちな業種です。しかし、大切な人のお見送りを任せる、重要なパートナーです。少しでも、親しみを感じてもらえるような名前にしたいなとアイディアを出していきました。届けたい価値を抽象化したり、花言葉からヒントを得たり、イントネーションから考えてみたり...全部で50案出して、そこからディスカッションして決定しました。 アイディアの一部 たくさん出た案の中で、「ここ」は私の推しでした。「此処(ここ)」で死にたいを叶え、「個々(ここ)」の願いと向き合い、「戸戸(ここ)」にあった空間をつくる。名前に込めた思いをプレゼンし合う中で「これはいい!」とメンバー全員が共鳴し決定しました。 葬儀屋では珍しい暖色系がブランドカラーになった理由 次に軸となるブランドカラーを決めました。葬儀というのは非日常的な体験です。自宅葬を行う家とご遺族が生活する家が同一の場合、葬儀を終えた後も自宅で日常を送ることになります。故人様のことを思い出したり、お供えをしたり、手を合わせたり、自宅という存在が、ただ日常を過ごす箱ではなく、故人様との繋がりを保つ場所になるでしょう。。そのため、自宅という日常の空間に葬儀という非日常を持ち込み、生と死の境界を曖昧にするようなカラー4種類を起案し、決定しました。 1色目は、肌色です。人間の肌の色を作るメラニンの色を採用することで、死体としてではなく死人として扱う意志を示しています。 2色目は、マンダリン色です。この色は、マリーゴールドの花の色から抽出しました。この色とは、ディズニー映画の『リメンバー・ミー』を鑑賞した時に出会いました。この映画はメキシコが舞台になっており、死者の日という日本でいうお盆のような日について描かれていました。死者の日に、マリーゴールドの花を家や墓地に飾り、死者が迷わずに生者がいるこの世へ戻ってこれるようにしている世界観に強い印象を受けました。ここでは、死者と生者が出会うために用いられている花のカラーとして採用しました。 3色目はグレーです。グレーは白でもなく、黒でもありません。生=白と死=黒の境界線を解きほぐすカラーとして採用しました。 4色目はホワイトです。大切な人を亡くすことは、人生の中で最も悲嘆が強い体験と言われています。葬儀は、大切な亡くなった人のことを考え、自分の心の中を整理できる喪の仕事ができる時間です。故人様を送り出すだけではなく、ご家族の方の新しい日常のスタートをサポートするため、この色を採用しました。 フォントは高齢者に優しいものであること、感情が揺さぶられている時にも認識しやすいものを採用しました。 自宅葬経験者の声をヒントに紡いだキャッチコピー ブランド名・テーマカラー・フォントが決まってきたところで、自宅葬のここが大事にする一つのキャッチコピーを作りたいという話になりました。まずは葬儀屋さんが使用しているキャッチコピーを分析しました。その結果、「信頼」「安心」などの言葉だけでは伝えることが難しい単語が用いられていることが多いという気づきがありました。葬儀の失敗は許されません。信頼や安心が必要で、それをお客さまに届けたいと考えることも納得できました。しかし、私たちは温かさや親しみやすさが伝わり、「お客⇄葬儀屋」ではなく「葬儀を一緒につくりあげるパートナーとしての関係を築きたいと思いました。 ネット上の記事に書かれている自宅葬のメリットは ・6畳でも葬儀を行うことができる。 ・時間を気にせずにゆっくり過ごせる。 ・住み慣れた自宅で送り出せる。 ・葬儀場を使用しないため費用を安く抑えられる。 などがあります。さらに自宅葬の良さを生み出すために、自宅葬を経験した人にアンケートを取りました。綺麗事のようにまとめられた記事とは違い、アンケート結果にはあたたかさがありました。感情しやすい私は泣きながら記事を読んでいました(笑) その中でも特に私の心を動かした声は、犬と一緒に過ごせてよかったという声でした。葬儀というと、喪服の人が沢山参列しているシーンが頭によぎります。ペットが参列する葬儀はこれまで映画やドラマなどでもみたことがありませんでした。ペットも家族の一員でありかけがえのない存在です。 式場の規則上、ペットは連れて行けないと諦めてしまうことや、赤ちゃんが泣いてしまったらどうしようという不安がありますが、自宅なら心配ありません。 そして、「泣いても、鳴いても、大丈夫」というキャッチコピーが生まれました。 大切な人が旅立つのはとても悲しい出来事です。私は大切な人を亡くした遺族会に足を運び、グリーフケアについて学んでいました。遺族会のスタッフは参加者の方に「大人だって強がらずに泣いても大丈夫。」という言葉をかけます。お家だからこそ自分のありのままの感情をさらけ出せる葬儀をつくりたいと願いこのキャッチコピーにしました。 思い出や感情がおもちゃ箱のように詰まったお家 最後にロゴを作成しました。皆さんのなかに葬儀屋と言えば〇〇という葬儀屋が思い浮かびますか?全日本葬祭業協同組合連合会によると、平成29年の時点で葬儀社は4000社〜5000社あるそうです。その中で特別な存在と認識され、記憶に刻んでもらえるロゴを作成しなければならず、どの方向性でシンボルを決めていこうか悩みました。コンセプト重視だけではなく、自宅葬のここのサービスを多くの人に届けるために、マーケティング(誰に・どのような価値を・どう届けるか)の部分からもロゴを考えて作成していきました。 既存の葬儀屋のロゴを分析し、①タイポグラフィックのみ ②シンボル(カラー主張) ③シンボル(カラー主張なし)の3つのタイプで比較していきました。 ①タイポグラフィックのみ を選択すると、自社の名前を覚えてもらえるメリットがあります。しかし、まだ自宅葬のここはスタートしたばかりで広告費にお金をかけることができません。そのため、ロゴとの接触機会が少なく、名前を覚えてもらうきっかけを提供することができません。そのため、ここのロゴと接触する人が少なかったとしても、どんな葬儀屋さんなのかを瞬時に理解してもらえる方向性でロゴを検討しました。 アイディアの一部 ブランドカラーであるオレンジ色が目立つため、②シンボル(カラー主張) の方向性がいいと判断しました。そして、シンボルは抽象的なものではなく、どんな葬儀屋なのかを瞬時に理解してもらえるように、「天国」や「送り出す」など抽象的なものではなく、家の形を軸に作成することにしました。 丸みや色味を模索していた途中経過 最終的には、たくさんの思い出が詰まった家で送り出すイメージを元にしたこちらのロゴに決定しました。 最後に 私は大好きだった母を中学生の時に亡くした時、母の死と素直に向き合うことができませんでした。亡くなったという事実を忘れたいと思い、部活動に励む日々でした。どこの葬儀屋にお願いをしたのかもわかりませんし、喪主ではなかったので葬儀のスタッフさんと話した記憶もありません。もしも、葬儀の時間にゆっくりと母の死と向き合うことができたら、気持ちよく母を送り出せたのかなと思います。死への向き合い方は人それぞれですし、急ぐ必要もないと思います。大切な人との死別と向き合う第一歩として、心残りなくきちんと送り出す葬儀のお手伝いができるよう、社員一同精進します。自宅葬のここをよろしくお願いします!
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2022年08月14日
【大切な人の余命宣告】サプライズをする前に参考になる映画2選
【大切な人の余命宣告】サプライズをする前に参考になる映画2選
大切な人が余命宣告を受けた時、残された時間をどのように過ごそうか迷いますよね。私は、中学3年の時に母を乳がんで亡くしました。10年間の闘病生活だったので、最後は病室で手紙を読むサプライズをしてあげたいと思っていましたが、死が近いことを受け入れられずサプライズをすることができませんでした。最後に感謝が伝えられなかったのは、今でも後悔が残っています。 大切な人に何かしてあげたい、何かを伝えたいと思っている人が、後悔のない最期を迎えられるように記事を書きました。病気が深刻になればなるほどサプライズをする不安もあると思います。今回は余命宣告を受ける物語になっている映画を題材に、サプライズについてまとめていきたいと思います。 映画紹介1『湯を沸かすほどの熱い愛』 > ・Netflixで視聴可能 > ・125分 > ・病室に向かって叫ぶサプライズ 学校に馴染めない高校生の子供を持つ母・双葉が癌を患い、家族関係を見直していく物語です。癌を患う一年前に、父・一浩が家出をしてしまっています。双葉の癌は、ステージ4で、残り2ヶ月の余命だと宣告されます。 双葉は病気が発覚した後、父・一浩が暮らすアパートを訪れ、家庭に戻ってきてもらえるようにお願いをします。そして、父・一浩の浮気相手との子供を連れて家に戻ってきます。父・一浩は、静かな性格で、母・双葉の緩和ケア病棟に足を運ぶのを拒んでいました。しかし、何か自分にできることがないかと思い、深夜に病室の外から、「俺がこうやって支えるから安心して!」と家族みんなで組体操をして叫ぶサプライズをしました。父・一浩にとって、たった1回のお見舞いでしたが、残された子供の将来の不安などを抱えている母にとっては、とても嬉しいサプライズだったのではないでしょうか。 サプライズ性が大きいほど喜んでもらえるわけではありません。自分ができる限りのサプライズでも相手は喜んでくれます。父・一浩は病室に向かって叫ぶサプライズをしなければ、後悔をしたまま母・双葉と死別することになっていたと思います。サプライズを通じてこれまでの感謝やこれからの抱負などを伝えられるように、無理をせず、できる限りのことをしてください。 映画紹介2『オール・マイ・ライフ』 > ・アマゾンプライムで視聴可能 > ・92分 > ・結婚式の資金を集めるクラウドファンディングの設立サプライズ カフェで出会った2人が恋に落ちる物語です。2人は婚約し、これからの結婚生活を楽しみにしていました。しかし、ある日突然、夫のソルの身体に異変が起きます。末期ガンと診断され、余命が半年だということが判明しました。抗がん剤の影響で免疫力が下がるため、結婚式も延期することになります。妻のジェンが深い悲しみを感じているのを知った友人が、2人が結婚式を実現できるようにサプライズを仕掛けることを計画します。結婚式を開催するには、お金が必要です。治療費にお金がかかることを理解していた友人たちは、クラウドファンディングを実施することにしました。無事に多くの人からの支援が集まり、結婚式をあげることができました。そして、結婚式から128日後、ソルの身体全体に癌が広がり、天国へ旅立ちました。 無事に式を実現させるために準備をできたのは、結婚する2人のことを愛していたからと友人は答えていました。余命宣告を受けた人にサプライズを計画する時間は、楽しさだけではなく苦しさも伴うと思います。サプライズを成功させなきゃと焦らず、サプライズをする相手のことを考える時間を楽しみながら計画してください。資金が必要であれば、この映画のようにクラウドファンディングを検討してみてください。とはいえ、お金が全てではありません。お金をかけたサプライズではなく、大切な人のことを考えながら綴った手紙も喜ばれると思います。何をするかよりも、何を伝えたいかを考えて計画してみてください。 最後に 今回は余命宣告を受けた人にサプライズをする時に参考になる映画を紹介しました。こんなことをして相手は傷つかないのだろうか...など、余命宣告を受けた人に何かをすることは、不安なことが沢山あると思います。 無理をしてサプライズをする必要もありません。1日の大きなサプライズだけでなく、何気ない日常をそばで過ごしてくれることも幸せだと思います。残りの時間を1人で考えるのは辛いことです。こちらの公式LINEでご相談いただけましたら、この記事を書いた私から返信させていただきます。1人で抱えずに、一緒にサプライズを考えましょう。「余命宣告を受けた人へのサプライズの記事をみました」とメッセージを添え、いつでもご連絡ください。
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2022年08月10日
葬想式を3000人にご利用いただくまでの歩みとこれから
葬想式を3000人にご利用いただくまでの歩みとこれから
葬想式をリリースした2020年7月から2年が経ち、利用者数が3000名を越えました。お別れできる・できないの「間」となる選択肢をつくるべく、数々の施策やモデルチェンジを行い、今に至ります。そのプロセスの断片と、葬想式の次の一歩について、この機会にまとめてみようと思います。 葬想式の歩み 「オンライン葬儀」からの脱却 新型コロナウイルスの影響が日本に出てから、多くの業界でデジタル化が進みました。 葬儀業界も同じく、デジタル化を進める動きとしてオンライン葬儀システムが多く登場。葬想式も葬儀に付帯するオンライン葬儀システムの1つとしてスタートしました。 オンライン葬儀システムの多くは香典の決済機能や供花の受注機能を有しています。この機能が葬儀社の葬儀単価アップに寄与するということで葬儀社に導入してもらい、ご葬家への紹介でユーザー数を増やしていこうという狙いが各社にあったかと思います。 リリース当時、葬想式は香典の決済機能や供花の受注機能がなく、写真やメッセージを追悼サイトにアップロードできるだけの仕組みでした。後々、香典や供花の受け渡しができる仕組みも検討していましたが、そのような仕組みを導入せずに今日に至ります。 葬想式が「オンライン葬儀サービス」ではない方向へと進んだ理由は次章で詳しく述べます。 葬儀社にとって金銭的なメリットがないサービスへ 死を悼むためのサービスの販売機会は葬儀社が握っています。新しいサービスを1人でも多くの方に届けるには、葬儀社に扱ってもらいやすい設計をする必要があります。しかし、葬儀社とエンドユーザー(ご葬家)の合理性は必ずしも一致しません。例えば、葬儀社としては1基でも供花が多く出たら売上になりますが、ご葬家からするとお礼をどうするかなど考え事が増えてしまうことにもなります。お花に限らず、お香典もいただいたらお返しを必要としますし、ご葬家の中には金銭を介するお気持ちをいただくことに前向きではない方も多くいることが分かってきました。 そこで、葬想式は香典や供花の受け渡しの機能は省き、思い出の写真とメッセージを共有できるという体験に絞ることにしました。 他のオンライン葬儀システムにもシステムにも思い出の写真とメッセージを共有できる機能があるため、機能面では葬想式の方が少ないことになります。 それでも、金銭を介するやり取りのないサービスを求めているご葬家へ向け、地道にユーザー体験の向上に努めてきました。 葬儀社に販売してもらうモデルだと、下代を設定し、それに葬儀社が上乗せして販売することになるため、葬想式を無料で提供することはできません。私達がやりたかったのは、「お別れできる・できない」の間をつくること。つまり、金銭的な理由でお別れを諦めない選択肢になることです。そのために、利用料の無償化はいち早く実現したいことでした。 葬儀社に頼らずにサービスを届ける方向を決めたことで利用料無料での提供に踏み切ることができ、葬想式で集まった写真やメッセージを紙のアルバム(葬想録)にして販売するというビジネスモデルをつくることができました。 集客はサービスを知ってもらう機会としてコンテンツマーケティングを行い、コンスタントに必要としている方に届くようになってきています。 葬想式の次の一歩・英語対応 距離と時間を越えた弔いの追求 葬想式に関するお問い合わせの中で、英語圏、スペイン語圏の方からのお問い合わせも増えています。半年ほど前から構想していた多言語対応の第一歩として、2022年7月20日より葬想式の英語対応を開始しました! やはり、コロナの影響で海を跨いでお葬式に駆けつけるということが難しくなっています。また、今は飛行機一つで色々な国を訪れることができ、世界各国に友人ができる時代です。一堂に会する形での葬儀のみでなく、それぞれの場所から偲ぶことができるという選択肢を組み合わせることで、お別れを諦める人を減らすことができます。海外のお葬式に参列することが難しい状況であるからこそ、葬想式がお役に立てればという気持ちで英語対応に踏み切りました。 海外の友人を亡くした方、海外のご友人が多くいらっしゃった故人のご家族様など、1人でも多くの方に届くよう、マーケティングも強化していきます。 最後に いま、2020年7月当時のデザインやサービスの仕様をみると、至らない点が多々見受けられます。初期にご利用いただき、フィードバックをくださった利用者様のお陰様で今の葬想式があります。皆さんに育ててもらった葬想式が、より役立ててもらえるものになるよう引き続き頑張ります...!! 葬想式のサービス向上・マーケティング力強化を目的に、積極的に採用をおこなっております(大学生バイト・インターンも可)ので、少しでもご関心お持ちいただけた方は、こちらのむじょう公式サイトのお問い合わせフォームよりご連絡ください! 最後までご覧いただきありがとうございました!!!
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2022年07月27日
連載:トイナオ死 #1「無常観を問い直す」話:株式会社むじょう 前田陽汰
連載:トイナオ死 #1「無常観を問い直す」話:株式会社むじょう 前田陽汰
大きな消費的な時代の流れの中に我々は飲み込まれ、問うべき重要なことと向き合えていないのではないか——— そうした危機感から、人々が死をはじめとした根源的な問い(自らの人生の理想的なあり方や幸福観、死生観など)に向き合う機会を作ること、つまり人々が「生きること、死ぬということを問い直す」ための一助となること、「死を問い直す」ことをテーマに掲げ、本連載『トイナオ死』は始まった。 第二回である今回は、株式会社むじょうの代表である前田陽汰をたずねた。前田は、「葬想式」や「死んだ父の日展」などの事業を通じて、「無常観というメンタリティを日常に溶かす」ことを目指し活動している。 死を問い直すことの第一線にいる前田にとって現代社会において「死」というものがどのようにうつっているのかを語ってもらった。 ネガティブな変化に優しいまなざしを向けること ——— まずは前田さんが代表をなさっている株式会社むじょうでの活動について伺っていこうと思います。HPを拝見したところ、むじょうではvisionとして「変化にもっとやさしく」が、そして「右肩上がりを問い直す」「他者の合理性に思いを馳せる」「インターネットに血を通わす」がpolicyとして掲げられています。これらの言葉の意味について伺いたいです。 言葉を定義するっていうのは難しいんですけど、社名が「むじょう」(無常)なので。つまり「常はない」という前提に立ち、常に同じものは無いという世界の捉え方をすると、世界は常に変化し続けていることになります。 いろんな変化がありますよね。人間が生まれてから成長していくのも変化だし、成長を積み重ねていくといつしか老いていくのも変化だし。山を上がって下ることが変化なのかとか、一直線上に生と死があるのかとかそういう話はおいておくとしても、とにかく人は変わり続ける。 その中でも、まなざしが向いていない変化、向けづらい変化ってありますよね。例えば、弱っていく人っていうのは、喜んで直視したいものではないですよね。 ——— そうですね。見ていて辛くなることもあります。 「エモい」という感覚にならないものかもしれません。何かがなくなってしまうことや、なくなっていくのが悲しいことなどですね。昔遊んでいた公園がなくなっちゃったり、柵などで囲われて工事中だったりしますよね。そういうのを目にして、「思い出がまた一つなくなってしまう」と思うような、そういうような変化ってあまり見たくない。 でも、そういう変化も、みんなが見たくなるような変化と同じ「変化」なんだと思います。最初に言ったように、世界の全ては変化している。嬉しい変化も悲しい変化も、同じ変化であると。 だから、片方を照らして、もう片方を隠す…みたいな見方をするのではなく、見たくない変化にも優しい眼差しを向けてあげる余地があるんじゃないかという投げかけですね。逆に、そういうまなざしを向けないとこれからしんどくなるんじゃないかと思います。そういう意味で「変化にもっと優しく」ですね。 ——— なるほど。ここまで伺っていて、「変化にもっと優しく」という言葉の背景には現代が「優しくない」という意識があるのでは、と思ったのですが、もし「優しくない」のだとすれば、それはどういうところだと思いますか? 例えばですが、使われる言葉が優しくないですよね。「限界集落」とか「消滅可能性都市」とか。「消滅」や「限界」は社会通念上ネガティブとされる側にあるじゃないですか。そういうものに冷たさを感じる。「廃盤」とかもそうですね。 一方で、優しい言葉もある。「アンティーク」とかは、希少価値があるということが付与される。全ての言葉が冷たいわけじゃない。でも、「アンティーク」は海外からの言葉で、日本の言葉じゃないんですよね。海外では苔むしたものに価値をおいた言葉がいくつかあるけど、日本だと「味がある」という言葉があるものの、総じてネガティブな言葉ですよね。それが悪いと言いたいのではなく、風潮として、日本にはそういう文化がある。 「撤退」とか「解散」とかも、あまりきれいな言葉じゃないですね。「撤」に「退く」、「解散」も「解く」に「散る」だし。 ——— 変化の中でも、特に目を背けたくなるような変化にはあまりポジティブな言葉が使われている印象はないですね。そういう変化も受け入れていくべきだと。 「受け入れる」というよりは、ある種の選択肢の提示、投げかけですね。別の目線を向けることもできるんじゃないかという提案ですね。僕らにできるのはそれくらいだと思います。 ———では、そのようなvisionは「右肩上がり」とどう関わってくるのでしょうか? 「右肩上がり」はわかりやすいと思います。「成長すればいいよね」という足し算的な発想。資本主義というのはそれがないと成り立たないわけだけれど、その右肩上がりの直線から漏れていく、右肩下がっていく線もたくさんある。上がっていくことばかりが「良いよね」と言われていると、下がっていく人も上を目指さなければならなくなる。もはやそういう風潮がありますよね。 下がっていってもいいよね、という指摘は最近よくありますよね。斎藤幸平さんの『人新生の資本論』とか。「成長することが正解だ」という風潮に、意志を持って乗っからない人はなんとかやってやっていけるだろうけど、そもそも乗っかることができない人は、成長できない後ろめたさや罪悪感を抱えながら右肩下がっていって、死んでいく…。 「足るを知る」というようなメンタリティは美しいけれど、あまり迎合されていない気がします。小学校や中学校でも「この点数が取れたら次はこれを目指そう」となるし、「これでいいんだ」とはなりませんよね。限度があった方が幸せという考え方はあまりありません。 ———では、続いてそうした考えを社会に広めていくためにどう実装、実行していくかについて伺っていきたいと思います。むじょうでは、インターネットを用いたプロジェクトが多いように思いますが。 インターネットの向こう側にいる人たちって、不特定多数の人たちに発信できる分、手紙みたいな手触り感がないですよね。例えば、この記事みたいなオウンドメディアも、記事を書いてネット上に記事をアップロードするわけだけど。その時一般的にはGoogleのアルゴリズムで上位表示されるためにSEO対策をやるわけだけど、そういうアルゴリズムを過度に気にしすぎると、人間に向けて書くというよりGoogleに向けて書いていることになる。でも、それって意味があるんだろうか。 むじょうでの僕らの思想としては、一番上に上がらなくてもいいから、血の通ったものを二番目、三番目においておこうよ、というものです。そっちの方が、血が通っていて欲しいところに通っているというか、切実度が違うと思います。量産型でアルゴリズムのために書いた記事と、「こういう人のために書きたい」と読む人の顔を想像しながら書く記事は全然違う印象を与えるはずだし、そういうのは読者もわかる。これは血が通っているな、とかそうでないとか。血を通わせたものを届ける。そういうことを信条にしているからこそ、policyにそう(「インターネットの血を通わす」)書いている。 インターネットに限らず、これはいろんなこと、例えばご高齢の方でも使い易いUXを考えることや、電車の中で席を譲ることと同じだと思う。向こう側のこと、相手側のことを考える。現実世界と同じように、相手の立場からインターネットのサービスを作りたいと思っています。 現代は生きることの希少価値が下がっている ——— ここまでむじょうとしての前田さんの活動を伺ってきましたが、今度は前田さん個人としての問題意識を伺っていきたいと思います。大学では最近、死や死生観の研究に取り組まれていると伺っていました。命は誰のものかといった問いに代表されるような、死生観が持つ現代での役割、人々からの受け止められ方とこれからについて伺っても良いでしょうか。 今か。難しいですね。まずは少し前のことを考えてみましょう。医療は少しでも死なないように、生きやすいように進化してきました。それで達成されたのが、死ななくていい社会ですよね。少しの病気なら治せるし、ずっと生きやすくなった。 生きることを渇望していた時代から、今度は切実に生きたいと思いづらい、死ぬことを想像しづらい時代になった。死ぬことを想像できない。生きることは尊いということは道徳の授業では習うけど、リアリティがない。 現代はさっきも言ったように、死というのは相変わらずよくわからない、わからないから怖いということもあるだろうけど、現実感がない。「野垂れ死ぬ」という言葉があるけど、人が野垂れ死ぬことはなくなった。 でも「野垂れ死ぬ」という言葉があるということはかつて野垂れ死んでいた人がたくさんいたわけで。今もその言葉が残っているということは、人々が野垂れ死んでいたのは大して昔でないということですよね。死を排除することに成功したのが、今なのかなと思います。 それで、これからどうなっていくかという話ですが、死はまずます身近なものがなくなっていくと思います。死に場所も家から病院へ移り、特定の場所になってしまった。 これからますます生きられる時間は延びていくと思うけれど、「何のために生きているか」という問いはより重要な問いになってくると思います。より生きられるようになったけど、そもそもなんで生きているんだっけ、という感覚に陥りやすいのではないでしょうか。生きることの希少価値が、下がっている。 これからどうなるかはわかりませんが、どうなっていったらいいかについては、生きることも死ぬことも選択できればいいと思います。 長く生きていることがいいという前提で物事は発展してきたけど、本当にそれが幸せなんだろうか、ということは結構多くの人が感じると思う。 だから、逆に死の希少価値が上がったんです。なかなか人が死ななくなったことで、死はレアなものになった。 コロナ禍と死生観 ——— これから死がどうなるかということはたしかに予測できないかもしれません。ですが直近で目に見える変化として、コロナ禍の到来があります。前田さんの視点からは、コロナ禍で人の死というものはどう変わったでしょうか。あるいは、変わっていないとお考えでしょうか? 「コロナで生が身近になった」と言われますが、「身近になったのは数字上でだけじゃん」と思いますね。死亡者数も数字だけで表されている。確かにコロナ禍で身近な人を亡くした方もいるかもしれませんが、多くの人はそうではない。 遠くに住む親戚などの人が亡くなったら訃報の連絡などに接すると思いますが、基本的に亡くなったという情報そのものにはリアリティがないです。そもそも、会ってないのと死んでいることにあまり変わりがない。死を捉えるのには、想像力だけだと厳しいですよね。死を意識する機会は増えたものの、その死自体は曖昧になったと思います。 コロナ禍の前には、お葬式に行ったりしましたね。この前まで生きていた人のために、なぜか喪服を着て、なぜか香典を包んで、式場に行く。式場ではご遺体に対面して…など、死を理解するためのプロセスが多くあった。でもコロナ禍に入り、そうした理解のプロセスは省かれつつあります。「ごく身近な親族だけでやります」と言って、遠い親戚や故人の友人は連絡だけ受け取るわけですが、「亡くなった」という実感は湧きづらくなっている。 ——— 確かに、この前僕の知り合いの方が亡くなりましたが、高校を卒業して以来一度もあったことがなかった方で、連絡を受けてもただ戸惑うだけでした。悲しいといった感情よりもまず、実感が湧きませんでした。ショックでしたが、それが悲しみなどに結びつかなかったです。 そうですね。 ——— お話にあったように、コロナ禍でこれからお葬式はよりコンパクトになっていくと思われますが、そのことについてはどう思われますか。 これは時代の要請に応えた合理的なことだと思います。そもそも、ご近所付き合いが都会だとほとんどない中で、そしてコロナもあって一つの場所に同じ時間で集まることが難しくなっている。昔は活動範囲が狭かった分ご近所づきあいというものは多かったと思いますが、今では世界にもいけるし、どんどん活動範囲は広くなっている。だから、一つの場所に同じ時間で行う葬式が難しい中で、お葬式が小さくなっていくのは合理的なことだと思います。 そこで考えたいのは、どうやって血縁以外の人の死を、つまりお葬式という場所で得ていた死のリアリティ、手触り感を補完するかですよね。別に補完しなくてもいいという考え方もあるかもしれませんが。しかし死のリアリティを感じる機会がなくなっていくと、死が曖昧なものになっていってしまうと思いますね。 死に触れることで人は「締め切り」を意識できる ——— あえてお聞きしますが、死が曖昧であることはいけないことなのでしょうか?ある種の快適な暮らしの実現であると思いますが。もし人々が死というものを考えなくなったら、どういう問題があるのでしょうか。 死が見えなくなった社会を否定するつもりはありませんが、人は必ず死ぬわけじゃないですか。人の死を見る、つまり人は死んで硬くなって棺に収められるところを見て、自分が 死ぬと具体的に自分がどうなるのかを知りますよね。 確かに死ぬことを意識しなくても人は生きていけますが、死というものを考えないと、締め切りを意識することがなくなってしまう。締切があるから仕事をすることができるように、死という締め切りを意識しなければ、良く生きることができないんじゃないかと思います。 ある意味、葬式などの機会で死を意識することは、死を活用して、他者の死を足場にして人間は生きていきてきたんだと思います。命のサイクルとしてはそういうふうに人は生きてきたんだと思います。 もちろん本人は足場にして利用しているつもりはないかもしれませんが、死というものは少なくともそういうものとしても機能してきました。 ——— 「死を活用する、足場にする」というのは人によっては抵抗感のある表現かもしれませんが、確かに他者の死を目の当たりにすることで人は自分の締め切りを意識し、「死ぬまでにこれはしよう」のような、よく生きるためのことを考えるきっかけを得ていたのかもしれません。 死と出会いたくない人にとっては、そのままでいる方が幸せかもしれません。それは人によって違うと思います。少なくともむじょうにおいては、死は活用できるものだし、死が近くにあった方がより良く生きることに役立つという前提に立って動いていきたいと思います。
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2022年07月03日
エンディングノートの書き方のコツを解説!買ったけど書けてない人必見!
エンディングノートの書き方のコツを解説!買ったけど書けてない人必見!
みなさま、終活のご準備はお進みでしょうか。一言で終活と言っても、やるべきことはいろいろとありますが、そのうちのひとつに「エンディングノート」があるでしょう。エンディングノートは書店などで簡単に入手でき、書くべき項目は示されていますが、本腰を入れて書くとなるとなかなか大変かもしれません。そこで今回は、終活で重要な「エンディングノート」を書くときのコツについて見ていきます。 エンディングノートの書き方のコツ 書きやすい項目から書いていく エンディングノートを一通り見てみると、「すぐ書けそうな項目」と、「考えなければ書けないような項目」があると思います。例えば、自分の個人情報や友人の連絡先・住所などはすぐにでも書きやすいでしょう。ただ、契約情報や医療に関することについてはすぐ書けるものでもないでしょう。ですので、「書きやすい項目から書いていく」ことをおすすめします。書き足し・書き直しをする前提という心持ちでいましょう。 今の気持ちをとりあえず書いてみる 書きやすい項目でもなかなか手が進まないのであれば、とりあえず今の気持ちを書いてみてください。シャープペンシルなどで書いておき、後から書き直せば良いのです。エンディングノートにルールはありませんので、肩肘張らずに気楽な気持ちで書いてみましょう。 節目のときに書く エンディングノートはいつ書き始めても良いものです。しかし、書くきっかけがないと、なかなか書き始めるのも難しいかもしれません。そんな方は、節目のタイミングで書いてみることをおすすめします。誕生日やお正月、法事などの際に書き始め、次の機会が来たら書き足し・書き直しするなどしてみましょう。 自分がわかる場所に置いておき、いつでも書けるようにする 一度に書き終わるものではないのがエンディングノートです。次に書くときまでは、ご自身が確実に覚えておける場所に置いておきましょう。置き場所は、いざというとき親族に見つけてもらいやすい場所にすることをおすすめします。 家族と一緒に書く 家族に「どんなことを書いたらいいと思う?」と聞いてみるのもひとつの手です。エンディングノートを読むことになるのは家族なので、どんな情報があるといいのか、どんな情報がないと困るのか、確認できる機会にもなります。また、家族に「エンディングノート書き始めたよ」と伝えておくと、何かあったとき「そういえばエンディングノート書いていたな...」と思い出してもらえるかもしれません。 エンディングノートを買ったけど書けていない人へ いかがでしたでしょうか。今回は、エンディングノートの書き方のコツについて解説してきました。例が書かれていたとしても、初めてのことだと壁にぶつかることもあるでしょう。一気に書こうとせず、少しずつでもいいので書き始めてみましょう。最初に書いた情報から変わったことがあれば、その都度書き足し・書き直せばいいのです。ぜひこの記事を参考に、エンディングノートに手をつけてみていただけたら幸いです。
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2022年06月27日
子供に死を教えるには?死の説明・向き合い方についての思索
子供に死を教えるには?死の説明・向き合い方についての思索
幼い子供にとっての死とは、一体どういう事象なのでしょう? おもちゃが壊れてしまうことやアリを踏み潰してしまうことと同じでしょうか。 死は、いつも一緒に遊んでいるペットや、優しい祖父母、大好きな親や、友達、そして自分にも、必ず訪れるものです。 生まれてはじめて身近な人の死に直面した子供は、その人死をどうやって理解し、受け入れていけばいいのでしょうか。 死は、宗教観やその人の死生観によって違いのある、大人にとっても難しい概念です。それを幼い子供に理解させることは難しいでしょう。 ですが、いつか訪れる大切な人の死でお子さんの心が壊れすぎないように。 大切な人の死を忘れることなく自身の日常を過ごしていけるように。 死に関わる言葉で誰かを傷つけてしまわないように。 幼少期に何らかの形で死に触れることは、お子さんの人生観を育む大切な経験となるはずです。 お子さんの大切な人に死が訪れた時は お子さんにとって大切な人が亡くなった時、お子さんの年齢や性格によっては、お子さんが遺族であったとしても通夜やお葬式に参列させることは必ずしも最善であるとは限りません。 死の意味もわからないのに、大人が大勢悲しんでいるお葬式の場に連れていくことは、お子さんのお別れの気持ちより恐怖が先立ってしまった結果、ただお子さんに怖い思いをさせてしまうただけに終わるってしまう可能性も十分にあります。 もしご両親の意向でお子さんを参列させたい場合でも、お子さんに参列の意思があるのか確認することは大切です。もし渋るようでしたら、無理に参列させるのは控えましょう。 お子さんが参列を希望した場合でも、お葬式がどんな場所であるか、どうしてみんなが悲しんでいるかや、怖い場所ではなくお別れの場所だということ、悲しくなったら泣いてもいいということなど、事前に説明してあげるとよいでしょう。 お子さんによっては大人が悲しんでいるのを見て、不安から泣き出してしまったり、注意を引いて笑わせようとしたりする子もいます。もしお子さんが参列にそぐわない行動をとってしまっても、無理に泣き止ませたり静かにさせたりせずに、一度退席しお子さんが安心するまで待ってあげてください。  お葬式参列後しばらくしてからでも、お子さんが急に落ち込んでしまったり、夜眠るのを怖がったり、お肉などの食事を摂らなくなったりすることはよくあります。親御さんでしっかりケアしてあげるようにし、場合によっては専門家に相談してもいいですね。 死を教えるのに役立つ絵本 死は、未来のある子供には、まったく関係ないように思えます。 しかし、現在においても妊娠初期の流産確率は8~15%です。今生きている人はみんな、産まれる前にその確率を踏まなかっただけにすぎません。これから大きくなるお子さんも私たちも、人生最初の死線をくぐり抜け、生きているのです。 そうして産まれたお子さんの誕生を祝福する気持ちには死を回避したことへの安堵も含まれているのではないでしょうか。 既にくぐり抜けた死の可能性をきっかけに、お子さんと死について話してみてはいかがでしょうか。 「命あるものにはいつか死が訪れること」「死はとても悲しいこと」「誰かの命に死が訪れても、他の命は続いていくこと」など、大人にとっては当たり前のことを子供にもわかる言葉で伝えてあげることが、お子さんが自分のことをかけがえのない存在だと知るきっかけになるといいですね。 その他、親御さんが大切に想っていた故人とのあたたかい思い出や、親御さんが故人の死をどうやって受け入れていったかなどを聞かせてあげたり、死をテーマにした絵本を読み聞かせてあげたりするのも良いでしょう。 悲しい死をまだ幼い子供に教えることに抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、死を悲しむのは、自分以外の人を大切に想うことの表れであり、お子さんが自分以外の人を想う気持ちも大切にできる大人に育つために必要な知識のひとつです。 どんな年齢のお子さんにもおすすめの絵本として、『うさこちゃんのだいすきなおばあちゃん』があります。うさこちゃんがだいすきなおばあちゃんを亡くし、悲しみの中でおばあちゃんに感謝とお別れを述べ、お葬式でのお別れの後も毎日おばあちゃんのお墓に花を供えることで、うさこちゃんの日常におばあちゃんの死を受け入れていくというストーリーの絵本です。 「大切な人の死」「悲しみ」「誰かの死の後も生きていくこと」を優しく描いている内容なので、大切な人の死に直面してしまい、落ち込んでいるお子さんにもおすすめの一冊です。 まとめ  みなさんは子供時代に大切な人を亡くしたことはありますか?その時のことを覚えているでしょうか。その人との思い出は覚えていますか。  もしなにも覚えていなくても、その人のことやその人の思い出は、人伝で聞いたり写真を見たりして、「もう覚えていないけど大切な人」として胸の内にいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。  お子さんがいつか大人になった時、「覚えていようが覚えていまいが、その人のことをどれだけ大切に想うことができるか」を考えた時に、子供の頃から死と正しい距離感で向き合うことは重要です。  寿命通りにいくと、親は子供より早く死にます。お子さんが死と正しい距離感で向き合う為のサポートをすることは、子供より早く死ぬことしかできない親の勤めであると言えるのではないでしょうか。  大切なお子さんが大人になっても、大切な人の死を悲しみ受け入れられるように、親子にとっての「死との正しい距離感」を測ってみる機会があってもいいと思いますよ。
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2022年05月12日
死んだ母の日展で集まったメッセージを紹介
死んだ母の日展で集まったメッセージを紹介
母の日に天国へのお母さんへ想いを綴る「死んだ母の日展」。今回は集まったメッセージを幾つか紹介させていただきます。 死んだ母の日展とは 死んだ母の日展はお母さんを亡くした人が、天国のお母さんへ手紙を綴れるオンライン展示会です。特設サイトから手紙を綴り、匿名で展示します。死んだ母の日展は母への感謝だけ伝える場ではありません。近況報告、懐かしい話、愚痴、恨みなど、伝えたいことをそのままに発散できる場です。 https://mmmm.sososhiki.jp/ 投稿紹介 1週間前に亡くなった母への手紙 > 「毎日夜勤してもずっと起きててくれて、ご飯作ってくれてありがとう」 > 「ちゃんと親孝行も出来ていないのに本当にごめんね」 > 「父さんも頑張ってくれているけど、一緒にいることが多くてしんどくなってきてしまった」 感謝だけはない、お母様へ伝えたい感情がそのままに綴られています。 死んだ母の日展 | 死別当時23歳の私から享年51歳の母へ 60年前の母の姿を兄弟と振り返る > 「当時では晩婚だった母は三人の子供を残して、私の小学校の入学式の日に旅立ちました。」 > 「弟の誕生日がお葬式当日と、60年経った今も忘れられません」 こんな文章から始まるお手紙。誰かの心に生きるってどんなことなんだろうと考えさせられるお手紙でした。 死んだ母の日展 | 死別当時6歳の私から享年39歳の母へ ママと今は絶対に会いたくありません > 「ちゃんと愛情を注いでくれるお母さんと幼い頃死別してしまった人は、お母さんが恋しい、会いたいと思うのが当たり前であるかのように思われていますが、 私はママを恋しいと思ったことは、ありません 」 > 「自分への劣等感で今も苦しいです。でも、 ママと今は絶対に会いたくありません 」 手紙の途中「どうしてそんなこというの」と、驚かれる方もいるかもしれません。しかし、最後まで読むとその言葉に込められた想いが伝わってきます。 死んだ母の日展 | 死別当時12歳の私から享年48歳の母へ 15歳の私が伝えたい溢れ出る母への想い > 「高校最後の部活の公演も、大学の合格発表も、高校の卒業式や大学の入学式も、ママと同じ大学の学生証も、成績表も、ママにみせたいものがたくさんあったよ。ディズニーやUSJだって、旅行だって、海外だって、いっしょに行きたかったよ。ううん、近くのコンビニやスーパーでもいいから、親子隣同士で歩きたい、今でもそんな願いが出てきてしまいます」 > 「最近、いつかこの世で一人になるんだと考えてしまい、どうしようもない不安と闘っています。ばばがママと同じ病気になっちゃったよ」 見せたかった自分の晴れ舞台、親子で歩く友達を見た時の寂しさ。そして、家族の健康について。 お母さんにだからこそ、伝えたいことがたくさんあるんだなと感じました。 死んだ母の日展 | 死別当時15歳の私から享年42歳の母へ 最後に 死んだ母の日展に集まったお手紙をいくつか紹介させていただきました。 母の日は、"感謝を伝える日"だけではなくて、自分の中で言葉を綴ってみたり想いを巡らせる日でも良いのかもしれない。そんな風に感じました。 皆様にとって、それぞれの母の日をお過ごしいただけることを願っています。 死んだ母の日展は、2022年5月8日 23:59まで応募を受け付けております。 死んだ母の日展: https://mmmm.sososhiki.jp/ 死んだ母の日展 投稿ページ: https://mmmm.sososhiki.jp/write
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2022年04月29日